「分光光度計」とは?

ある液体の濃度測定をお願いしたところ、「分光光度計にて595nmにおける吸光度を測定する」と言われました。
僕にはさっぱり意味が分からず、結果の数値を見ても人に説明できません。
そこで質問ですが、分光光度計とは?吸光度とは何でしょうか?
何を測定したのでしょうか?

分光光度計とは、光源から出た光を波長ごとに分ける部分(分光部)と、分けた光を試料に当てて光の弱くなる程度を測定する部分(光度計)からなります。
試料に当てる光の強さをXとし、試料を通過した後の光の強さをYとすると、
まず、透過率を求めます。透過率・・・T(%)=X/Y×100
もっとも、普通に光度計で測定する場合、純水などをいれた空セルで100%合わせをして、次にセル内を試料に入れ替えて測定するので、透過率は装置に表示され、計算する必要はありません。
次に、この透過率から吸光度を求めます。

吸光度=-log(T/100)

なぜ吸光度を計算するかと言うと、溶液中の光を吸収する成分の濃度が吸光度と比例するからです。
予め濃度の分かった標準試料を用いて、濃度と吸光度の関係を求めて「検量線」を作っておき、その他試料の吸光度を測定する事で濃度が求められます。

測定する色調により波長は変わります。(分光光度計ならマツボーへ
検量線作成に先立って、標準試料の場合の吸収スペクトル(広い波長範囲にわたり、波長と光の吸収度の関係をグラフ化したもの)を採り、測定上最適な波長を決めます。
普通は、光の吸収の一番大きい波長を選びますが、その他条件も加味して決定する必要は有ります。
595nmは可視光線のやや長目の波長です。

補足ですが「Lanbert-Beerの法則」(ランバート・ベールのほうそく)は基本的かつ重要で有名な法則です。

製品情報(分光光度計など)
最後に吸光度の計算例を紹介します。

透過率=85.3%だとすると、
吸光度=-log(85.3/100)=0.069
(昨今の分光光度計は吸光度も自動表示されるので、いちいち計算する必要は無いのですが、原理を知っている事は大切です)